バイトの面接に行く。
というか、ここまでまず辿り着くだけでどれだけの苦労をしたことか。
何度レジュメを出しても、返ってこないレスポンス。
働かせるという甘言を言われながらも、結局働かせてくれなかったり。
本当に、前のバイトをクビになってからここまで来るのにどれだけの苦難苦闘がこの2週間の間にあったか。
そして、ようやくたどり着いた千載一遇のチャンス。
絶対にモノにしたい。
…。
結果から言うと、採用されました。
面接と言いつつ、実際は業務内容とか給与の諸々の詳細の説明だった。
2週間のトライアルをしてから、採用を決めるとのことである。
大事なことなので、言わせてもらうとまだ正式に採用されたと決まったわけではないのである。
この2週間のトライアルでいかに自分が有能かをPRしないと先はないのである。
何ともシビアな世界である。
とは言いつつ、2週間のトライアルで覚えてもらう仕事についても説明されたのでホッとする。
特に、領収書の切り方は絶対にマスターしてほしいとのことだった。
皿の数え間違いとかそんなに簡単にはないだろうとか思っていたが、案外、皿を数えることすらできない人がいるらしい。
回転寿司屋の経験者として、まさかそんなことはないだろうと思いつつ、若干ビビる。
そして、あと、一回聞いたことはちゃんと覚えること、っていうのを念頭に言われた。
まぁ、何度も同じことを言わすなというのはわからなくはないが、それでも2、3度のミスは多めに見てほしいかなと思ったりもする。
仏の顔も3度までって言うし。
極力メモを取って、一発で覚えることを心がけたい。
ざっと書いたが、結構シビアな話が多いなと思った。
曰くは、オーストラリアで正式な給料を払うわけだから、それ相応の仕事をしてもらうという意味でシビアに見られるとのことである。
なるほど、納得である。
とは言え、シドニーで働いていた寿司屋にしろレストランにしろそうであるが、お金をもらうからにはそれ相応の姿勢で仕事をするというのは変わらないと思う。
だから、そこまで気張らず、最善を尽くしていけば、どうにかなるんじゃないかと思ったりもする。
それでどうにかならなかったら、それまでの話。
ただそれだけのことである。
とりあえず、2週間の間は正式採用を目標にして働くということで、その後である。
正式な給料を支払っているというところだけあって、土曜日、日曜日の給料もオーストラリア水準である。
要は、割増なのである。
しかし、誰でも日曜日に勤務をさせるというわけにはいかず、店側も使える人間を人選しているとのことである。
だから、正式に採用が決まったら、今度は日曜日に働くことを目標に頑張ろうかと思う。
そのための最大のネックとしては、電話対応である。
どうやらこの回転寿司屋は出前の対応も受け付けているらしく、そのため電話応対も必要とのことである。
シドニーで経験済みとは言え、自信があるとは正直言い難い。
電話番号を聞くのに、何度聞き返したことか。
言い訳させてもらうと、そのレストランの電話回線が酷く、相手の声が聞こえにくいというのもあるが。
だから、電話応対に関しては自信がありますと答えたものの、未知数な部分があるのは事実である。
でも、それさえ乗り越えたら、楽勝なんじゃないかと楽観視したりもする。
覚えることが多いと言っても、シドニーでやってきたホールスタッフの仕事にプラスアルファ出前の対応が増えるだけだと思うので。
むしろ、シドニーで働いてきたジャパレスと回転寿司屋の経験がそのまま活かされるのではないか。
そう思ったりもする。
面接を終えて、この職場が僕のワーホリ生活の集大成になると思った。
今まで培ってきたものをどれだけこの職場で活かせるか。
もし、2週間のトライアルで切られるとしたら、もはやそれまでである。
そうならないように頑張るしかない。
ちなみに、どうでもいい話だが、今までオーストラリアで働いてきた職場の給与を説明したら、苦笑された。
シドニーだと安くて当然的なことを言われたし、クビになった職場の給与を言うと、「さすがは、ケチ臭い。」的なニュアンスのことを言われた。
一つ言えることが、シドニーでオーストラリア水準の給料をもらうのは相当困難だということである。
オーストラリアにワーホリで来る際は気をつけましょう。